脈拍測定
- 【読み】
- みゃくはくそくてい
- 【英語】
- measurement of puls
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】心臓の機能、末梢循環などを検討するための簡単で有用な検査法の1つである。
【測定法】通常は橈骨動脈の拍動を皮膚面から触診して測定する(浅側頭動脈、顔面動脈、頸動脈、鎖骨下動脈、上腕動脈、大腿動脈、膝窩動脈、足背動脈でも測定できる)。橈骨動脈の場合、検者は第3指を被検者の橈骨茎状突起にあててから指頭を内側へずらして橈骨動脈の拍動をさがす。次いで第3指にならべて第2指、第4指を添え、脈拍の緊張度を類推するとき血管を圧迫する。なお、第1指は伸側にあてる。測定時間は、通常1分間(心臓疾患の場合、数分間の測定、観察を要することがある)。診査内容は、リズム(調律)が規則的(整脈)か不規則(不整脈)か、1分間の脈拍数は、60~80回程度か、100回以上の頻脈か60回以下の徐脈か、脈拍の性状が強い大きな脈・脈圧の大きい(60mmHg以上)大脈か、脈圧の小さい(20mmHg以下)小脈か、脈拍が瞬間的にしか触知できない速脈か、脈の立ち上がりも消退もゆっくりしている遅脈か、指頭で圧迫してみて緊張度の高い硬脈か、緊張度の低い軟脈かなど多岐にわたる。
【正常値】 脈拍数(1分間)
新生児:130~150、乳児:110~130、1~2歳:90~120、2~10歳:80~100、10~15歳:80~90、16~20歳:70~80、20歳~:60~80
【結果・評価】
1)(1)同年齢では女性のほうが多い傾向にある。(2)午前中よりも午後のほうが多い傾向にある。(3)運動時、食後、入浴後など代謝の亢進時に多くなる。(4)体温の上昇に伴い多くなる。(5)呼吸によってリズムに変化がある。吸気時の終期に脈拍数が増加する傾向にある。
2)異常脈拍(速脈、遅脈など)は脈波計により形状分析を行う。
3)不整脈は心電図による精査を要する。