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モアレトポグラフィ

【読み】
もあれとぽぐらふぃ
【英語】
moire topography
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【同】等高線モアレ縞計測法
【定義】モアレ(moire)という用語は、仏語で「波形をつけた」という意味で、moire(木目、水形)という女性名詞から派生したmoirer(木目をつける)という動詞の過去分詞が名詞化したものである。
 モアレ縞とは、2つの周期的構造をもつ直線(あるいは曲線)を重ね合わせた時に生ずる新しい縞模様のことで、干渉縞の一種として物理学では古くから知られていた現象である。
 この現象を応用して、被写体表面に等高線を定位して、不定形物体の三次元形状をパターン図化して、形状測定に応用したのが、等高線モアレ縞計測法である。
 計測装置の構成は、投影系と結像系からなっている。
【方法】
1)基準格子を被写体に投影し、被写体上に格子像を形成する。
2)この被写体上の格子像を結像系のレンズに撮影すると、物体の形状に応じて変形を受けた変形格子像として結像系の基準格子上に結像される。
3)この変形格子と基準格子との重なりによって物体形状を示す等高線モアレ縞が形成される。
4)このモアレ縞を被写体とともに写真撮影し、画像として記録する。
【利点】
1)被写体の三次元形状を直接かつ非接触で、高い精度で記録することが可能である。
2)操作が簡便で、瞬間的な状態、動的な立体形状や変形過程などの測定が可能である。
3)被検者に対して苦痛、為害作用がなく、経費も比較的低廉である。
4)データを写真として保存でき、任意の時に計測できる。
5)線画、断面形状、断面積、表面積の分析も可能である。