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リチウム

【読み】
りちうむ
【英語】
lithium
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【意義・目的】 躁うつ病、周期性好中球減少症、分裂・情動精神病などの治療に炭酸リチウム療法が有効とされており、血清中のリチウムを定量することにより、リチウムの維持量を知ることを目的としている。
【適応疾患名】 両極性躁うつ病、単極性うつ病、分裂病、バセドウ精神病、周期性好中球減少症。
【検査法】) Bayes法、Pepin法、Mason法がある。
 フローインジェクション分析によるLiの抽出-吸光光度定量法:発色用としてジントロフェノール基をもつ14-クラウン-4誘導体を用いる。
 黒鉛炉原子吸光法:大量の共存-Naの干渉を避けるため、血清試料は2回脱イオンにより4倍希釈。硫酸アンモニウムを添加して塩素および他のイオンの干渉を除去。灰化温度を900℃に設定し、血清中の有機物による影響を除去。原子化温度2200℃。測定にはLiの共鳴線670.8nm、バックグラウンド補正にZrの670.2nmを用いる。
【判定・評価】 フローインジェクション分析によるLi抽出-吸光光度定量法では、Li水溶液の定量下限は1×10-7Mである。黒鉛炉原子吸光法では、健康人の平均値は14.1ppbで、精神病患者の平均値は5.4ppbである。標準偏差0.47~0.16ppb、相対標準偏差は3.04~1.26%。