リポ蛋白質
- 【読み】
- りぽたんぱくしつ
- 【英語】
- lipoproteins
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】リポ蛋白質は生体組織と血漿に分布する脂質と蛋白質の複合体であり、血漿のリポ蛋白質は脂溶性物質の運搬に関与していると考えられ、脂質代謝異常に基づく病態の把握に重要である。現在は血清中の脂質を定量してリポ蛋白質の変動を推定する方法がとられている。
【適応疾患名】遺伝的にアポ蛋白質、酵素、レセプターなどの欠損や質的異常により発症する一次性脂質代謝異常、原疾患(肝胆道疾患、内分泌疾患、腎疾患など)の続発症としての二次性脂質代謝異常を示す疾患。
【検査法】超遠心法、電気泳動法、沈降法、塩析法、低温エタノール分画法、カラムクロマトグラフィーなど各方法がある。
オゾン化シッフ染色法 : 電気泳動によって分画されたリポ蛋白質のバンドを脂質染色によって検出する方法である。
1)セルロゲル膜(6×5cm)にマイクロシリンジでサンプルを2μl塗布する。
2)150V、約60分間(約3.5cm移動する)泳動した後、固定液に30分間入れる。
3)精製水で10回くらい洗浄後、乾燥させる。
4)オゾン化 : オゾナイザーで約10分間オゾン化する。
5)泳動面を下にして、0.001N塩酸に浸す。
6)染色液に30分間つけた後、洗浄液で洗浄(10分間)し、60℃、1時間乾燥する。
7)デカリンで透明化し、デンシトメーター(570nm)で測定する。
【正常値】
α‐リポ蛋白質4~43%
pre‐β‐リポ蛋白質0~36%
β‐リポ蛋白質43~78
キロミクロンは同定のみ
α‐リポ蛋白質(高比重リポ蛋白質、HDL)
増加 : 高HDL血症、飲酒、やせ、男性または女性ホルモン投与など。
減少 : HDL低下症、Tangier病、高トリグリセライド血症、低コレステロール血症、実質性肝障害など。
pre‐β‐リポ蛋白質(超低比重リポ蛋白質、VLDL)
増加 : 家族性混合型高脂血症、家族性内因性高トリグリセライド血症、家族性V型高脂血症、インスリン依存性糖尿病、糖原病、甲状腺機能低下、慢性腎不全、ネフローゼ、Tangier病など。
減少 : LDL欠損症、低LDL血症、甲状腺機能亢進、肝炎、肝硬変、吸収不全症候群など。
β‐リポ蛋白質(低比重リポ蛋白質、LDL)
増加 : 家族性高コレステロール血症、家族性混合高脂血症、甲状腺機能低下、ネフローゼ症候群、多発性骨髄腫、閉塞性肝疾患、ステロイドホルモン投与。
減少 : LDL欠損症、低LDL血症、甲状腺機能亢進、肝炎、肝硬変、吸収不全症候群など。