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リンパ球T細胞検査(末梢血)、リンパ球B細胞検査(末梢血)

【読み】
りんぱきゅうてぃーさいぼうけんさ(まっしょうけつ)、りんぱきゅうびーさいぼうけんさ(まっしょうけつ)
【英語】
examination of peripheral blood lymphocytes
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】歯周疾患の発症や進行に関連しているリンパ球のなかで、その細胞表面抗原のうちCD3陽性のTリンパ球とCD19陽性のBリンパ球の比を末梢血において検索し、同時に歯肉や歯肉溝滲出液中のものと比較する。
【目的】歯周疾患は好中球主体の病変からTリンパ球、Bリンパ球そして形質細胞主体の病変へと進行することが一般的に知られており、全身におけるT、Bリンパ球の状態を検索することにより局所の状態を調べた歯肉や歯肉溝滲出液のそれと比較する。
【検査法】フローサイトメトリーを用いて検索する。以下にその方法を示す。
1)歯周疾患罹患者の前腕部静脈から約10ml採血し、凝血しないようにヘパリンなどの抗凝血剤を添加する。
2)生理的食塩水にて2倍に希釈した末梢血にリンパ球分離剤を加えて遠心し、リンパ球画分だけを分離する。
3)細胞の生存率が低いと分析誤差が大きくなるのでエチジウムブロマイド‐アクリジンオレンジあるいはトリパンブルーなどを用いて細胞の生存率が十分高いことを確認する。
4)CD3およびCD19に対する蛍光標識したモノクローナル抗体を用いて細胞を染色し、フローサイトメトリーによって分析する。
【結果・評価】歯周疾患罹患者の末梢血におけるTリンパ球/Bリンパ球比は健康人の末梢血リンパ球のそれと比較して差が認められない。しかしながら個人差あるいは時期によるバラツキも大きく今後の検索が必要である。