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レシチン・コレステロール・アシル・トランスフェラーゼ

【読み】
れしちん・これすてろーる・あしる・とらんすふぇらーぜ
【英語】
lecithin cholesterol acyltransferase, LCAT
【辞典・辞典種類】
歯科臨床検査事典
【詳細】
【定義】 Lecithinのβ位脂肪酸をcholesterolの3β-OH基に転移し、cholesterol esterを生成する反応を触媒する酵素である。
【意義・目的】 LCATは、肝で合成され血中でリポ蛋白のHDLと結合して存在する。脂質代謝との関連性が推測される。臨床的には、これらの代謝異常と他の肝疾患の鑑別診断上、有用と考えられる。肝の残存機能を表すcholin esteraseやcholesterol ester比などと有意の相関を示した。
【測定法】 本法はdipalmitol lecithinを基質とし、血清中のfree cholesterol はLCATによりcholesterol esterとなり、lecithinはlysolecitinになる。この反応の前後のfree cholesterolを比色して、その差よりLCAT活性を求める。free cholesterolの定量は、cholesterol oxdaseおよびperoxidaseをphenol、4-aminoantipyrin存在下で作用させ、生成したキノンを比色定量する。
【正常値】382~512U
【結果・評価】肝硬変、肝癌、急性肝炎で低値を示し、アルコール性肝障害、脂肪肝、ネフローゼ、すなわち肝質代謝亢進時では高値を示すことが多い。