ロイシンアミノペプチダーゼ
- 【読み】
- ろいしんあみのぺぷちだーぜ
- 【英語】
- leucine aminopeptidase, LAP
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科臨床検査事典
- 【詳細】
- 【意義・目的】 LAPは広く生体に分布する蛋白質分解酵素であり、腸粘膜、腎などで活性が高く、胆汁内にも排泄される。現在測定されているLAPは肝可溶性分画に多いアミノペプチターゼ(シトソール、LAP)、ミクロソーム分画に多いアミノペプチターゼ(ミクロソーム、MLAP)と胎盤に多いシスチルアミノペプチターゼ(CAP)と、それぞれ局在の異なる複数の酵素を測定してLAPと表している。
【適応疾患名】 肝・胆道系疾患、膵疾患、妊娠。
【検査法】 本酵素の活性測定法は、L-ロイシル-β-ナフチルアミド(Goldbag法)、L-ロイシル-p-ニトロアニリド、L-ロイシル-β-カルボキシ-4-ヒドロキシアニリド、L-ロイシル-p-ジメチルアミノアニリド、などの基質を用いる固定点測定法と、L-ロイシル-p-ニトロアニリド、L-ロイシンアミドを用いた連続計測法があり、近年は後者が多用されている。
L-ロイシル-p-ニトロアニリドを基質とする方法:LAP color test-Boehringer(R)を用いたTuppy法について記述する。
1) 溶液I:ビン1を100mlも精製水に溶解する。110mMリン酸緩衝液pH7.2
2) 溶液II(基質液):26mM L-ロイシル-p-ニトロアニリド
3) 溶液I 3.0ml、溶液II 0.10ml、検体(血清)0.20mlをそれぞれキュベットに採取する。よく混和し、吸光度を読み(0分)ストップウォッチを用いて正確に1、2および3分後の吸光度(405nm)をそれぞれ測定し、1分あたりの吸光度変化の平均値(△E/min)を求める。
測定条件は、波長:400~420nm、測定温度:25℃~37℃、対照を精製水でとる。
【正常値】 8~22U/l(25℃)
【結果・評価】 上昇する疾患:(急性)肝炎、肝硬変、肝癌、薬物性肝障害、悪性リンパ腫、白血病、サルコイドージス、胆嚢炎、胆石症、胆嚢癌、胆道癌、膵臓癌、妊娠。