歯周病と飲酒
- 【読み】
- ししゅうびょうといんしゅ
- 【英語】
- periodontal disease and drinking
- 【書籍】
- ザ・クインテッセンス 2016年 12月号
- 【ページ】
- 143
キーワード解説
感染性疾患における飲酒の影響は大きく、免疫システムへのマイナスの影響が大きい。「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者」とは1日あたりの純アルコール摂取量が男性で40g以上、女性20g以上のものとしており、清酒2合(360ml)、ビール500ml(2本)、焼酎20度 270ml、ワイン4杯(480ml)に相当する。それが歯周病にどう影響を与えるかはまだ不明な点が多いが、飲酒がアタッチメントロスの上昇と量的相関関係があることを示す研究がある。20歳以上13,198人のNHANESIIIデータでは1週間あたりの飲酒回数とアタッチメントロスは統計学的に有意に直線的な関係があった。飲酒頻度5・10・15・20回/週に対してオッズ比は1.22、1.39、1.54、1.67であった。アルコールそのものが問題というよりも生活習慣や社会的な振る舞いの違いからと想定されるかもしれない。最近のシステマティックレビューでも飲酒がリスクインディケーターであることが明確に示されている。