局所麻酔薬中毒
- 【読み】
- きょくしょますいやくちゅうどく
- 【英語】
- local anesthetic toxicity
- 【書籍】
- 多剤常用薬時代の歯科診療室における局所麻酔管理のすすめ
- 【ページ】
- 78
キーワード解説
局所麻酔薬の血中濃度上昇により中毒症状が発現した状態。局所麻酔薬の過量投与や高濃度での使用、血管への注入などが原因であるが、歯科臨床では伝達麻酔注射や表面麻酔薬スプレーでも誘発することがある。中毒症状の初期には、多弁、興奮、頻脈、血圧上昇などを認め、さらに血中濃度が高くなると中枢神経全体が抑制され、末期には無呼吸、心停止となる。患者の状態に応じ適切な処置を施す。予防法策は(1)最低有効濃度の局所麻酔薬を必要最少量用いる。(2)注入前に吸引テストを行い、血液の逆流がないかを調べる。(3)注射の際は緩徐注入を心掛ける。などで、とくに有病・高齢患者では注意が必要である。