虚血性心疾患
- 【読み】
- きょけつせいしんしっかん
- 【英語】
- ischemic heart disease
- 【書籍】
- 歯科衛生士のための 全身疾患チェアサイドBOOK
- 【ページ】
- 22
キーワード解説
心筋に栄養を送る冠状動脈の血流が妨げられて心臓に障害を起こすことを、「虚血性心疾患」という。このうち冠状動脈が狭くなり血液の流れが少なくなっている状態が「狭心症」で、冠状動脈が完全につまり、血液がその先の心筋にいかなくなる状態が「心筋梗塞」。心筋梗塞は心筋の一部が壊死するため、狭心症よりも重症といえる。
心筋梗塞の発作後6か月以内の歯科治療は、応急処置にとどめる。狭心症は、運動や強いストレスによって心臓の酸素が大量に消費され、酸素の供給が追いつかないことで、発作として現れる。歯科治療も強いストレスがかかるので、発作を起こす可能性がある。そのため、過度のストレスを避け、短時間での無痛処置を心がける。万が一に備え、脈拍、血圧、心電図をモニターで監視する。笑気吸入鎮静法や静脈内鎮静法も発作の防止に有効。