肉芽組織
- 【読み】
- にくげそしき
- 【英語】
- granulation tissue
- 【書籍】
- 肉芽の科学と臨床
- 【ページ】
- 8
キーワード解説
肉芽組織は、生理的な状態では認められない組織で、その構成成分は毛細血管、線維芽細胞、好中球、リンパ球、形質細胞、マクロファージなどの炎症性細胞のほか、酸性ムコ多糖、コラーゲンなどである。その外観は、顆粒状を呈し、鮮紅色の肉のように見える。損傷を受けた皮下組織および口腔粘膜下組織では、受傷後2~10日目に肉芽組織が形成される。肉芽組織は、感染をともなっている場合であれば、慢性炎症へ移行する。感染をともなわない場合は、肉芽組織は線維化して、瘢痕組織(成熟瘢痕)となる。よく「不良肉芽」という用語が使用されるが、これは「感染した組織」とよぶべきであり、「治癒が妨げられた状態」を意味している。