トンネル型歯肉弁歯冠側移動術
- 【読み】
- とんねるがたしにくべんしかんそくいどうじゅつ
- 【英語】
- Tunneled Coronally Advanced Flap(TCAF)
- 【書籍】
- ザ・クインテッセンス 2024年3月号
- 【ページ】
- 96
キーワード解説
トンネル型歯肉弁歯冠側移動術(TCAF)とはトンネルテクニック(tunnel technique)と歯肉弁歯冠側移動術(coronally advanced flap)の組み合わせに基づく術式のことである。Carioの分類リセッションタイプ2の歯肉退縮のTCAFでは、隣接面のクリニカルアタッチメントがない歯間乳頭で縦切開を1か所だけ行い、台形状に切開した歯間乳頭を挙上させる。また、近心・遠心歯間乳頭のアタッチメントロスが同程度の場合は歯間乳頭の高さ・幅が大きいほうに挙上と縦切開を行う。この決定には、フラップを歯冠側に配置して受容床に縫合する際にフラップの生存率が高く、クリニカルアタッチメントロスが大きいほうが歯間乳頭の完全性が保たれるという根拠がある。