歯槽骨骨折の分類
- 【読み】
- しそうこつこっせつのぶんるい
- 【英語】
- classification of alveolar fractures
- 【書籍】
- 口腔外科YEARBOOK 一般臨床家,口腔外科医のための口腔外科ハンドマニュアル’25
- 【ページ】
- 29、30
キーワード解説
Clarkら(2023)が提唱した歯槽骨骨折の分類で、以下の4つに分けられる。
Class Ⅰ:無歯顎部分の歯槽骨骨折
Class Ⅱ:偏位をともなわない歯槽骨骨折
Class Ⅲ:偏位をともなう歯槽骨骨折
Class Ⅳ:顎骨骨折に併発した歯槽骨骨折
Class Ⅰでは固定を残存歯に求めることができないため、可能であれば観血的整復固定の適応となる。Class Ⅱでは偏位がなくまた歯が残存しているために、線副子やスプリントを使用した治療が選択される。Class Ⅲは偏位をともなう歯槽骨骨折であり、徒手的整復で整復が容易に可能であれば、非観血的整復後に口腔内固定を行う。非観血的な整復が困難な場合は、観血的整復を行う。 Class Ⅲ症例の多くは複線骨折、粉砕骨折を有しており、単純な整復は困難であるため、専門医による治療が求められる。Class Ⅳでは顎骨骨折をともなっており、顎骨骨折とともに観血的整復を行う。