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頬脂肪体

【読み】
きょうしぼうたい
【英語】
buccal fat pad
【書籍】
ADVANCED ZYGOMATIC IMPLANTS 日本語版
【ページ】
146

キーワード解説

頬脂肪体は頬部の脂肪組織で、Bichatの脂肪体ともよばれる。咬筋前縁の前方にある頬筋の間に位置し、耳下腺咬筋筋膜に由来する顔面の被膜で囲まれており、ある筋肉が他の筋肉に対して動く際のクッションとして物理的な役割のみを担う。
口腔インプラント分野における一部の研究では、頬脂肪体移植片を自家骨ブロック移植片と組み合わせる手法が、抜歯後の部位および軟組織の欠損部の再生処置として有効であることが実証されている。臨床研究では、ザイゴマインプラント手術での頬脂肪体の使用が報告されており、フラップへの十分な血流を確保できるとともに、粘膜のフェネストレーションによる口腔上顎洞瘻およびインプラント露出などの併発症予防に有用である。