PSIシステム
- 【読み】
- ぴーえすあいしすてむ
- 【英語】
- patient specific instrument / implant system
- 【書籍】
- 口腔外科YEARBOOK 一般臨床家、口腔外科医のための口腔外科ハンドマニュアル’26
- 【ページ】
- 16、17
キーワード解説
顎矯正手術において、個別化医療としてのPSIシステムの導入・普及が国際的なトレンドとなっている。PSIシステムは、仮想手術計画(VSP:virtual surgical planning)の究極の具現化であり、以下の要素から構成される。
1)Patient Specific Guides (PSGs):骨切りガイドに加え、顎骨を計画した移動位置で正確に固定するためのポジショニングガイド。
2)Patient Specific Implants (PSIs):患者個々の顎骨の形状と、計画された術後の移動位置に合わせて、チタンなどの生体材料によりオーダーメイドで作製された固定用インプラント(プレートおよびスクリュー)。
従来は、既製品のプレートを用いて術中に最終的な形状と設置位置を調整する必要があったが、PSIシステムでは、プレートがあらかじめ術後の最終的な顎骨の形状にあうように設計・製作されている。これにより術中の位置決め作業が簡略化され、術後の顎骨の正確な三次元的位置が保証される。このシステムは、とくに複雑な顎骨移動を要する症例や、従来の二次元情報では計画が難しかった非対称性の強い症例において再現性と予知性を最大化し、より安全で質の高い治療結果をもたらすことに貢献する。なお、本邦では薬事承認が得られておらず、顎矯正手術への適用の見通しは立っていない。