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ウイップミックス#8500咬合器

【読み】
ういっぷみっくすはちごぜろぜろこうごうき
【英語】
Whip-Mix #8500 articulator
【辞典・辞典種類】
新編咬合学事典
【詳細】
ボックス型のハウジング(顆路指導機構)をもったアルコン型の半調節性咬合器。1965年Stuartによって開発され、ウイップミックス咬合器の基本となったモデル。上顎フレームに取りつけられたハウジングのなかに、下顎フレームに取りつけられた顆頭球がおさまり、ハウジングの内壁に指導されて顆頭球が滑走する構造をもっている。この顆路指導機構はその後の有歯顎用半調節性咬合器のデザインに大きな影響を与えた。矢状顆路傾斜度は0~70度、水平側方顆路角(ベネット角)は0~45度の範囲でそれぞれ調節できる。顆路は直線的に再現される。顆頭間距離はS(97mm)、M(110mm)、L(125mm)の3段階に変えることができる。顆路の調節にはチェックバイト法を用いる。
切歯指導部は切歯指導板と切歯指導桿とからなる。切歯指導板には2種類あり、金属性の切歯指導板は調節性で矢状傾斜度と側翼角が調節できる。プラスチック製の切歯指導板はガイドテーブルと呼ばれ、中央に平均的な切歯路形状を表すくぼみがつけられている。これを削合したり、レジンを添加したりして生体と同じ彎曲をもつように各個調整する。主に前者は義歯用に、後者は有歯顎用に使用される。
専用のウイップミックス・クックマウント・フェイスボウ#8645が用意されている。キャリパ様の構造をもつイヤーボウで、イヤピースを外耳道に挿入するだけでフェイスボウと患者の正中を一致させることができる。このフェイスボウを用いると患者の顆頭間距離がL、M、Sの3段階で表示される。実測法で求めたターミナル・ヒンジアキシスを用いるときはウイップミックス・マウンティング・フィクスチャー#8700を使用する。