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円板転位(顎関節の)

【読み】
えんばんてんい(がくかんせつの)
【英語】
Disc displacement
【辞典・辞典種類】
新編咬合学事典
【詳細】
下顎頭および下顎窩に対する関節円板の位置異常のことであるとOPG-3では定義されている。これは下顎頭と円板の動態によって、復位性円板転位disc displacement with reductionと、復位不能円板転位または非復位性円板転位disc displacement without reductionとに分けられる。
この用語には同義語および類似語とされるものが多い。OPG-3によれば、円板脱臼(円板転位)disc dislocation、円板位置異常disc derangement、円板干渉disc interference、円板脱出(症)disc prolapseの各語は同義とされる。円板干渉disc interferenceは、GPT-6によれば円板の病態または機能不全により下顎運動が干渉を受けることとされ若干ニュアンスが異なる。また、GPT-6収載の円板機能的偏位(円板機能的脱臼)functional dislocation、円板部分的転位(円板部分的脱臼)partial dislocationも円板転位と同じ意味である。
下顎運動の異常は顎関節部分、切歯点レベルのいずれにおいても認めることができる。顆路の短縮、経路の変化、運動時の抵抗の増大などが生じうる。また、円板干渉の状態は経時的に安定を欠く場合が多い。
⇒復位性円板転位、復位不能円板転位