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滑走(円板―下顎頭複合体の)

【読み】
かっそう(えんばん―かがくとうふくごうたいの)
【英語】
Translation of disc-condyle complex
【辞典・辞典種類】
新編咬合学事典
【詳細】
前方運動時の両側顆頭と側方運動時の非作業側顆頭(旋回側顆頭)では、円板‐下顎頭複合体は一体となって下顎窩に対して滑走を行なう。その距離は10mmを越えこの滑走は上関節腔において行なわれる。
咬合器によりこの滑走運動を再現する際には、関節円板は下顎頭とともに移動することから、咬合器の顆頭球は関節円板と下顎頭の複合体を再現することになる。
側方運動時の下顎の作業側の外方への平行移動は従来はサイドシフトまたはベネットシフトと呼ばれていたが、GPT-6ではマンディブラ・トランスレイションに変更されている。この場合の滑走についてはいずれの関節腔で生じるものか不明な点が残されている。すなわち、前方運動や側方運動と同様に顆頭と円板が一体となって作業側の外側方に滑走するのであれば滑走は上関節腔で生じることになる。他方、回転と同様に、下顎窩と一体化した関節円板の表面を顆頭が滑走するのであれば滑走は下関節腔で生じることになる。