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滑走蝶番関節

【読み】
かっそうちょうばんかんせつ
【英語】
Ginglymoarthrodial joint、Sliding hinge joint
【辞典・辞典種類】
新編咬合学事典
【詳細】
蝶番回転hinge rotationと滑走sliding motionの両方を行なう能力をもつ関節をさす。ヒトの顎関節の運動様式を表現するために用いられる用語で、ヒトでは蝶番回転と滑走が独立に、あるいは同時におこることから、このような名称がつけられた。ヒトの顎関節は、関節円板によって、上関節腔と下関節腔の2つの部分に分けられている。上関節腔では関節円板が余裕をもって下顎頭に付着しているため、両者は関節窩内を一体となって移動することができる。そのため上関節腔では滑走が行なわれる。一方、下関節腔では関節円板が下顎頭に密着しているため、ここでは蝶番回転だけが行なわれる。このような顎関節の特殊な解剖的構造によって、ヒトの顎関節は滑走と蝶番回転の両方を営むことができる。
⇒顎関節、滑走(円板‐下顎頭複合体の)、回転(顆頭の)