専門情報検索 お試し版

関節軟骨(顎関節の)

【読み】
かんせつなんこつ(がくかんせつの)
【英語】
Articular cartilage
【辞典・辞典種類】
新編咬合学事典
【詳細】
骨表面を被覆する薄い軟骨の層。通常は薄い層の硝子軟骨が関節面に存在するが、顎関節の関節面では硝子軟骨が認められない場合が多く無血管性の線維性組織で覆われている。顎関節の軟骨については諸説があるが、定型的な硝子軟骨とは表面が線維性または線維軟骨性の組織で覆われている点が異なっている。いずれにせよ、顎関節の重要組織のひとつで、関節円板と同じく血管・神経の分布を欠けている・顎関節の開放手術において骨の処置に際し、剥離・翻転し、縫合する術者もいる。顎関節に荷重が加わる場合には、荷重部受圧部においては関節窩(下顎窩)の関節軟骨、関節円板、下顎頭の関節軟骨の3者は密接する。これに対し下顎が(下顎)安静位に位置する場合にはこれら3者の表面は滑液で覆われる。血管の分布を欠き、滑液からのみ栄養が供給される関節軟骨と関節円板にとっては、健康を保つためには、滑液の性状と安静位の2点が重要と考えられる。