筋収縮
- 【読み】
- きんしゅうしゅく
- 【英語】
- Muscle contraction
- 【辞典・辞典種類】
- 新編咬合学事典
- 【詳細】
- 筋 筋(筋肉)は、収縮により動物の運動を可能にする器官。器官や身体の一部を動かすことのできる収縮性の細胞または線維からなる組織とGPT-6に定義されている。特殊な心筋を除くと横紋筋と平滑筋に2大別される。顎口腔系の運動にとって不可欠な重要構成要素である。筋に関しては筋電図をはじめ、咀嚼運動路を通して、筋膜痛、圧痛、血流量など各方面からの研究が進められている。
筋が刺激に反応して短縮し緊張が増加することを筋収縮muscle contractionという(GPT-6)。筋拘縮muscle contractureは筋の受動的伸張に対し強固な抵抗が認められる状態で、筋あるいは関節を支持する組織の線維症の結果である。受動的伸張に対する抵抗性が増加し、筋の伸張時の長さが短縮した状態とされる(GPT-6)。
筋スパスムmuscle spasm、myospasmとは、疼痛と機能の障害をともなう筋の突発性不随意収縮。muscle splintingとは筋の安静時にも収縮が持続する点、および患部の受動的および能動的運動時に疼痛機能障害が認められる点で鑑別可能である(GPT-6)。
筋の過緊張muscle hypertensenessとは筋の緊張が増加した状態で、容易には緩和されないが、筋が正常の長さに復すことを妨げはしないものをさすが現在では不適切用語とされている(GPT-6)。
筋の緊張亢進hypertonicityは、筋の一部の運動単位の収縮機能が増大した状態。筋の受容体からの反射弓と脊髄のα運動線維のいずれか、または両方による(GPT-6)。
筋または筋群の痛みは筋痛myalgiaと呼ばれている。
筋の痛覚過敏hyperalgesiaは、筋の痛みに対する感受性が上昇した状態で、痛みを感じる部位に加えられた刺激により惹起するもので(GPT-6)、筋に生じた1次性疼痛である。
⇒咀嚼筋