肩甲舌骨筋
- 【読み】
- けんこうぜっこつきん
- 【英語】
- Omohyoid muscle
- 【辞典・辞典種類】
- 新編咬合学事典
- 【詳細】
- ⇒舌骨下筋群
舌骨に付着して、舌骨より下方に走行する4種の筋の総称。胸骨舌骨筋（sternohyoid muscle）、肩甲舌骨筋（omohyoid muscle）甲状舌骨筋（thyreohyoid muscle）、胸骨甲状筋（sternothyreoid muscle）がこれに属する。舌骨下筋の作用は総じて舌骨を固定することであり、その結果、嚥下や咀嚼などの機能が円滑に行なえるよう下顎運動に間接的に関与している。胸骨舌骨筋は胸骨柄、胸鎖関節包、鎖骨の胸骨端、第1肋骨から起始し、舌骨体に停止し、舌骨を引き下げる作用をする。肩甲舌骨筋は下腹と上腹からなる。下腹は肩甲切痕、肩甲横靭帯から起始し中間腱として終わり、つづいて上腹が中間腱から起始し、舌骨体下縁の外側部に停止する。舌骨を下後方へ引く働きをする。甲状舌骨筋は甲状軟骨の斜線部から起始し、舌骨体および舌骨大角の後面に停止する。舌骨を引き下げまた舌骨が固定されれば甲状軟骨を引きあげる働きをする。胸骨甲状筋は胸骨柄後面と第1肋軟骨から起始し、甲状軟骨から起始し、甲状軟骨の斜線部に停止する筋で、甲状軟骨を引き下げる働きをする。舌骨下筋は、すべて頸神経ワナの支配を受けている。