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最小発音空隙

【読み】
さいしょうはつおんくうげき
【英語】
Closest speaking space
【辞典・辞典種類】
新編咬合学事典
【詳細】
発音時の上下歯間の空隙のうち最小となる場合で、Poundによれば、無意識的にS音をくり返し発音する際に、切縁部で1~2mmの範囲であるという。発音時には正常者では上下歯は接触せず、発音の種類に応じて下顎位は一定の範囲内にあるとされる。
最初に最小発音空隙に着目したSilverman(1950)はspeaking centricと名づけ、上下歯の咬合面および切縁が、機能時および活発な会話時にもっとも近接した位置と定義したものである。これは後に彼自身によりclosest speaking levelに、最終的にはclosest speaking spaceと変更したものである。山縣ら(牟田ほか 1982)の日本人における結果でもS発音時がもっとも前上方位となることが知られている。