歯根膜
- 【読み】
- しこんまく
- 【英語】
- Perionontal membrane、Periodontal ligament
- 【辞典・辞典種類】
- 新編咬合学事典
- 【詳細】
- 歯根周囲を覆い歯と歯槽骨を結びつけ、歯根膜腔を満たしている線維性結合組織。厚さは、0.15~0.38mmで歯根の中央部がもっとも薄いが、年齢や機能状態により変化する。歯根膜は細胞と細胞間質からなる。細胞成分は、線維芽細胞、内皮細胞、セメント芽細胞、骨芽細胞、破骨細胞、未分化間葉細胞、マラッセ上皮遺残などがある。細胞間質は線維と基質からなるが、線維は歯根膜線維と呼ばれ、膠原線維とオキシタラン線維がある。線維がセメント質や骨に入りくんだ末端部分はシャーピー線維と呼ばれる。主線維は、歯槽頂線維、水平線維、斜線維、根尖線維、歯間水平線維に分けられる。
歯根膜は歯に加わる力の量的感覚の受容などの重要な役割りを果たし、これらの感覚を受けるものを受容体と呼ぶ。また、歯根膜に矯正力のような持続的な静荷重が加わると歯槽骨の吸収と添加が生じ歯が移動する。