スピー
- 【読み】
- すぴー
- 【英語】
- F.G.Spee
- 【辞典・辞典種類】
- 新編咬合学事典
- 【詳細】
- ドイツの解剖学者。19世紀後半から20世紀にかけて活躍。スピーの彎曲で有名。振子運動説の提唱者。1890年、スピーの彎曲を発見、犬歯の遠心隅角を含み、下顎臼歯部の頬側咬頭を結んだ線の矢状面投影は円弧をなし、その延長は顆頭の前縁を通るという学説を発表。またこの彎曲について機能的な意味づけを行ない、下顎の前後運動や側方運動はスピー彎曲の中心を軸として振子状に運動すると考え、歯の咬合小面をこの振子運動に調和させることにより、義歯の安定と咀嚼能率の向上が達成されるとした。これは振子運動説と呼ばれる。Speeの理論は、モンソンの球面説として継承され、今日でもその理論を基盤としてオーラル・リハビリテイションを行なう学派もある。主論文には、Die Verschie bungsbann des Unterkiefers am Schadel、Arch f Anat u Phys(1890)がある。