側方顆路傾斜度
- 【読み】
- そくほうかろけいしゃど
- 【英語】
- Lateral condylar path inclination
- 【辞典・辞典種類】
- 新編咬合学事典
- 【詳細】
- ⇒矢状側方顆路傾斜度
側方運動中に非作業側の矢状側方顆路が水平基準面となす角度。側方顆路傾斜度ともいう。有歯顎者の矢状側方顆路がアキシス・オービタル平面となす角度は25~75度に及び、平均45~50度である(Lundeen 1973)。電子的計測による矢状側方顆路傾斜度の平均値は、カンペル平面を基準として36.0度(中野 1976)、軸鼻翼平面を基準として30.7度(西ら 1992)、アキシス平面を基準として40.5度(保母ら 1992)である。このように基準とする水平基準面が異なる矢状側方顆路傾斜度を比較するときは各水平基準面間の傾きの相違を補正した換算を行なわなければならない。アキシス平面に換算した上記3者の電子的計測データの平均値は約41度である。ちなみにアキシス平面とは、トランスバース・ホリゾンタルアキシスと上顎右切歯切端から眼窩下縁中点に向かい43mmの点を含む水平基準面をいう。アキシス平面を基準とした矢状顆路傾斜度をカンペル平面に換算するには4.3度、軸鼻翼平面基準に換算するには10.0度をもとの値から差し引けばよい。
矢状側方顆路傾斜度と矢状前方傾斜度との角度的な差はフィッシャー角と呼ばれ、その平均は5度であるとされてきた。共通の電子的計測データ群について比較すると平均値は-0.1度となり、フィッシャー角の平均値はほぼゼロになることが明らかとなった(保母、高山 1994)。このような結末になったのは、従来用いられていた機械式パントグラフによる測定では顆頭の外側におかれた描記板上でトレーシングが行なわれていたため、前方顆路よりも側方顆路のほうが経路が長く傾斜も大きめになる傾向があったためと考えられる。