側方調節湾曲

【読み】: そくほうちょうせつわんきょく
【英語】: Lateral　compensating　curve
【辞典・辞典種類】: 新編咬合学事典
【詳細】: 咬合の平衡を目的として、総義歯に付与される調節湾曲のひとつ。天然歯列を前頭面に投影すると、臼歯の頬側咬頭頂と下側咬頭頂とを連ねた線は、下に凸な湾曲を呈する。天然歯列にみられるこの湾曲はウィルソンの湾曲と呼ばれ、これを模倣して総義歯の歯列に付与したのが、側方調節湾曲である。側方調節湾曲により、側方運動時に両側性平衡（非作業側で1点、作業側で2点、計3点の接触咬合）を生じ、側方クリステンゼン現象が防止される。この湾曲は、前後調節湾曲と同じく、総義歯の軽覆や動揺を防止し、バランスド・オクルージョンを再現するために役立つ。