デンタル・プレスケール/オクルーザー
- 【読み】
- でんたる・ぷれすけーる/おくるーざー
- 【英語】
- Dental prescale/occluzer
- 【辞典・辞典種類】
- 新編咬合学事典
- 【詳細】
- 咬合力を、歯列上の多点で同時に記録するためのセンサと評価装置のシステム。センサのデンタル・プレスケール(富士写真フィルム社製)は、圧力の作用により種々の濃度の赤色に発色する感圧フィルム、プレスケールを馬蹄形に整形し、PET樹脂シートで被覆したもので、厚さは97μmである。プレスケールは、1977年に産業用として発表されて以来、咬合接触面積や咬合力の測定に用いられてきた(木下ら 1979)が、咬合力の定量的測定が臨床的に可能となったのは、50~120MPaの広大な感圧測定範囲をもつデンタル・プレスケール50Hが、東北大の渡辺らの協力によって開発されてからである(渡辺ら 1994)。デンタル・プレスケールのラインナップには、他に咬合接触部位の記録用途に、感圧測定範囲が30MPa~130MPaの30Hがある。また2種の感圧測定範囲のフィルムのそれぞれに、フィルム単体のtype Rと、両面にワックスシートを貼布したtype Wがある。後者は咬合接触点の同定の便宜を考慮したもので、咬合力測定にはワックスなしのtype Rを用いる。
評価装置のオクルーザーは、センサの発色部位と濃度を測定するスキャナー、表示・印刷用のCRT、プリンタを、組みこみ型コンピュータを一体化したもので、咬合力の歯列における分布、前後・左右的バランスを視覚的に表示する他、咬合接触部位ごとや、任意の小範囲に含まれる咬合接触部位の咬合力を測定する機能を備える。(株)東京歯材社から市販されている。
⇒咬合力測定法