専門情報検索 お試し版

変形性関節症

【読み】
へんけいせいかんせつしょう
【英語】
Osteoarthritis
【辞典・辞典種類】
新編咬合学事典
【詳細】
→骨関節炎 
骨関節炎は、種々の滑膜関節にみられる非炎症性の関節異常。この疾患については種々な説明がなされている。OPG-3によれば本疾患は、変形性関節炎、骨関節症、変形性関節症とも呼ばれ、関節軟骨、線維性結合組織、関節円板の退行性変化により関節の変形を生じる慢性疾患である。疾患の後期においては関節面の辺縁部における新生骨組織の増殖をともなう。これらは辺縁部の骨増殖体、リッピング(舌状突起)、骨棘として知られる。骨関節炎、変形性関節炎と炎の字が含まれるが、関節軟骨の繊維化と破壊は炎症によって引き起こされたものではない。しかし破壊に対しては炎症がともなう。骨関節炎は病因によって1次性と2次性に分けられる。
1次性骨関節炎は骨関節症osteoarthrosis、退行性関節疾患degenerative joint diseaseとも呼ばれ、関節組織の崩壊や磨耗により特徴づけられる関節の退行性状態で、負担加重によるところの関節軟骨下の骨組織のリモデリングをともなう。
2次性骨関節炎は、骨の破壊像とリモデリングがみられる点では1次性の場合と同様である。しかし異なるのは、関節に過剰な負荷を与えるような事態や疾患が先行するものである。顎関節への外傷(すなわち、外傷性関節炎)、関節腔内への副腎皮質ホルモンなどの注射、またはリウマチ性関節炎のような全身的な関節炎などもそのひとつである。2次性骨関節炎であることがわかれば治療の最初のステップは原因に対する治療改善となる。米国では顎関節内障に関係して生じる骨関節炎も2次性骨関節炎とされるが、これには異論もあり、完全な意見の一致をみているわけではない。稀なものに顆頭融解condylysisがある。これは突発的に生じる病的変化で前歯部の開咬を生じる。