後戻り
- 【読み】
- あともどり
- 【英語】
- relapse
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- (同)リラップス,再発
動的矯正治療後の保定期間中あるいは保定終了後に治療前の不正な咬合状態近くに戻ることを矯正歯科領域では後戻りという.しかし,後戻りではなく再発という表現が正しい.一般に後戻り(再発)は動的矯正治療終了後,多くの場合多かれ少なかれ認められるものである.とくに患者が術者の指示通りに保定装置を使用しなかった場合は患者の自己責任であり,再発は必ず起きると考えるべきである.後戻り(再発)には主として歯槽性の後戻り(再発)と骨格性の後戻り(再発)がある.その原因としてオーバーコレクションの不足,不良習癖の残留,口腔周囲筋の影響,不適切な咬合ならびに歯の形態,不適切な保定,顎骨の成長発育などがあげられる.後戻り(再発)の防止方法として,長期保定,早期治療,機能的問題の解決(不良習癖の除去),顎骨の成長抑制,外科的処置,オーバーコレクション,永久固定,ストリッピング,リシェイピング,セプトトミーなどがあげられる.