永久歯列の正常咬合
- 【読み】
- えいきゅうしれつのせいじょうこうごう
- 【英語】
- normal occlusion of permanent dentition
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 永久歯列の正常咬合を解剖学的に観察すると以下の典型的な特徴がある.
1)歯の対咬関係:1歯対2歯の関係を示す.ただし,下顎中切歯と上顎第三大臼歯は1歯対2歯の関係である.
2)上下顎歯の被蓋関係:上顎の歯は下顎の歯を被蓋する.上顎前歯は下顎前歯の1/3~1/4を被蓋し,臼歯部では上顎臼歯の頬側咬頭が下顎臼歯の頬側咬頭を被蓋する.
3)歯と歯の接触関係:歯面接触,咬頭と窩との接触,隆線と歯間鼓形空隙との接触,隆線と溝との接触など歯の形態の相違によって種々の接触関係を生ずる.
4)歯の傾斜や被蓋の深さによってスピーの彎曲(調節彎曲)が生じる.この彎曲の度合いは正常咬合を形成するうえで重要である.
以上のような所見を正常咬合は具備しているが,Wheelerは正常咬合の条件を次のようにあげている.歯の排列(歯列弓),調節彎曲,歯軸曲線,各種平面に対する傾斜角度,歯冠1/3の機能的形態(切歯および咬合面),中心咬合における上下顎の対向関係,中心咬合における上下顎歯の咬合接触関係,偏心咬合時における歯の対咬接触関係の8つの条件である.さらに,正常咬合を考える上で,HellmanおよびFrielは中心咬合時の歯の接触関係を分類し,それぞれの接触部位の個数を求め理想的な咬合状態を説明した.
→ヘルマンおよびフリールの説,スピーの彎曲と正常咬合