S. T. ロック
- 【読み】
- えす. てぃー. ろっく
- 【英語】
- S. T. lock
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 高橋新次郎によって1931年に考案された維持装置で,考案者のイニシャルをとってS. T. 式とよばれている.本装置はリンガルアーチやホールディングアーチなどの維持装置として,通常大臼歯バンドの舌側に鑞着して用いられる.リンガルアーチなど主線を脚部と鑞着することにより,主線は確実に口腔内に保持されるとともに,維持弾線をはずすことによって,主線や補助弾線の調製を口腔外で行うことができる.
【基本構造】
1)維持管:維持帯環(バンド)に鑞着または電気溶接された主線の保持部分で,ダブルチューブのものが一般的に使われる.
2)維持弾線:主線に鑞着され,確実に口腔内に矯正装置を保持するとともに口腔内での脱落防止の役目を有する.
3)脚部:主線の末端部を屈曲または鑞着によりつけられた部位で,維持管内に入ることにより維持力を得る部位をいう.