下顎後退症
- 【読み】
- かがくこうたいしょう
- 【英語】
- mandibular retrognathism
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 下顎体が短小でオトガイ隆起が小さく,下顎歯列が頭蓋に対して後方位にあるものをいう.側貌は鳥貌を呈する.先天的原因としてはピエール・ロバン症候群,第一・第二鰓弓症候群の一症状としてみられる.後天的には出産時外傷,幼児期の中耳炎,下顎骨髄炎,リウマチ性顎関節炎,顎関節強直症などがあげられる.治療は外科的処置が主体をなし,咬合が良好な場合はオトガイ形成術により下顎の後退感を改善する.咬合状態が不良な場合は下顎枝切断術による骨体の前方移動,下顎体の離断延長術などを行う.顎関節強直症を伴う場合は顎関節授動手術を行う.