化骨
- 【読み】
- かこつ
- 【英語】
- ossification
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 骨化のこと.骨の形成(成長様式)には膜性骨化と軟骨内骨化の2種類がある.膜性骨化(骨膜性成長)とは基質が直接石灰化されることにより骨が形成される様式.血管の発達のよい間葉組織で起こる.血管に近接した間葉系細胞は多数の突起でお互いに結合し,網目を作る.その細胞間隙をうめる基質は繊維上に配列し,血管分布にしたがって網目状となり,分枝吻合した骨小柱を形成する.この基質に近接している間葉細胞はしだいに大型化し,アルカリフォスファターゼ陽性の骨芽細胞へと分化し,この細胞により,骨基質の沈着と石灰化が起こり骨組織が形成される.骨組織を取り囲む結合組織はしだいに密になり骨膜を作る.骨膜内層や骨膜の骨面には骨芽細胞や酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ陽性の破骨細胞が存在するが,骨形成が終了した骨では再活性されるまで静止状態を保つ.主な部位としては前頭骨,頭頂骨,後頭骨,側頭骨,下顎骨の一部が挙げられる.いわゆる縫合性成長もこれに属する.軟骨内骨化とは,軟骨が石灰化することにより骨に置換される様式.長骨では骨端軟骨であり,頭蓋底部では軟骨結合である.主な部位としては四肢骨,頭蓋底部の骨,椎骨,骨盤がある.