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下垂体機能亢進症

【読み】
かすいたいきのうこうしんしょう
【英語】
hyperpituitarism
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
 下垂体前葉ホルモン活性の病的亢進を原因とする病変である.その病的亢進が好塩基性細胞に由来する場合には好塩基性下垂体機能亢進(クッシング症候群)となり,好酸性細胞による場合は好酸性下垂体機能亢進(巨人症,末端肥大症)となる.クッシング症候群は副腎の腺腫・癌の治療の目的で副腎皮質ステロイドの長期大量投与などで起こる.巨人症は発育期に成長ホルモンが過剰に分泌されることによって生じ 個体全体のバランスはよくとれた状態である.口腔ではしばしば歯の早期萌出や巨大歯がみられる.一方,末端肥大症は発育期以後における成長ホルモンの過剰分泌により発病するもので,とくに手足,頬部,下顎,眼瞼の辺縁など身体の末端部に異常な肥大を生じる点で巨人症と異なる.歯の形成異常はみられず,顎骨とくに下顎骨が肥大すると歯列不正や咬合異常の原因となる.
→下垂体機能低下症