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既往歴

【読み】
きおうれき
【英語】
past history
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
 患者が過去に羅患したことのある疾病のみならず,患者が生まれてから現在に至るまでの健康状態に関するすべての資料をいう.この既往歴には医科的なものと歯科的なものとがある.医科的な既往歴は矯正歯科医にとってしばしば価値ある情報をもたらす.分娩状態,授乳の方法,離乳の時期,兄弟姉妹との発育の違い,アレルギー,顔や口,歯を強打したことがあるかなどのほか,生後満2年くらいまでの健康状態や重い疾病についても可及的に詳しく記録しておく必要がある.また,過去もしくは現在行っている薬物治療,とくに副腎皮質ホルモンなどの内分泌腺抽出物が投与されているときにはその記録は非常に重要である.歯科的な既往については歯の治療を受けたことがあるかどうか,歯の打撲,脱落の有無,齲蝕のほかに口腔内の疾患にかかったことがあるか,さらに吸指癖,咬爪癖,咬唇癖,舌突出癖などの不良習癖についても記録しておく必要がある.