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クラウンループ

【読み】
くらうんるーぷ
【英語】
crown loop
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
 支台歯に乳歯冠およびクラウンを適合させ,これにワイヤーをループ状に曲げたものを鑞着して,乳歯期や混合歯列期の早期喪失の保隙をはかる目的で使用する装置をいう.本装置は,両隣在歯が存在する1歯のみの中間歯欠損,たとえば乳歯列期の第一乳臼歯欠損あるいは混合歯列期での第二乳臼歯の欠損症例に応用されることが多い,本装置の構造は通常は欠損部の後方歯を支台に前方に向かいループを鑞着し保隙をはかる形態の場合が一般的であるが,第一大臼歯の萌出途上の第二乳臼歯の欠損症例には,欠損部の前方歯を支台に後方に向かいループを鑞着することもある.また,支台歯の隣接面に齲蝕がない場合には乳歯冠またはクラウンの代わりにバンドを適合させ,これにループをつけて適合をはかる場合もある.この装置は構造状バンドループとよばれている.なお,ワイヤーループを用いる代わりに半円線で作ったバーを鑞着したバンドバー,クラウンバーとよばれる装置や,バンドに鑞着された維持部に着脱可能なループを挿入した構造のバンドチューブとよばれる装置もクラウンループと同様の目的で利用されている.本装置を使用するにあたり,次のようなことを考慮する必要がある.
1)装置は構造上近遠心的な保隙は可能であるが上下的保隙が不十分であるため対合歯の挺出に注意をはらう.
2)咀嚼機能の回復は不可能である.
3)装着時あるいは装置装着後定期的な診査が必要であり,とくにX線写真による支台歯の根の吸収程度,後続永久歯の歯胚の発育程度を把握し,必要に応じて装置の交換や撤去を行う.
→保隙装置,半固定式保隙装置