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クレチン病

【読み】
くれちんびょう
【英語】
cretinism
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
 クレチン病は,甲状腺機能低下症が胎児または乳児期に発現したものをいう.
【原因】種々の甲状腺ホルモン合成酵素の欠損,甲状腺の位置異常,自己免疫,甲状腺刺激ホルモンの単独欠損,甲状腺刺激ホルモンに対する甲状腺の反応性の欠如など広い範囲にわたる原因が考えられる.
【症状】女児に多く,男児の3倍である.臨床的には哺乳困難,呼吸障害,嗜眠性,遷延性黄疸や広く開大する泉門などが初期症状で認められる.皮膚乾燥,活動性低下,便秘,浮腫などや基礎代謝低下,身体・知能の発育遅滞,厚い口唇と巨舌,鼻根圧低,狭い前頭と多毛など特異的顔貌を示す.以上の所見は,月齢とともに進行する.
【治療】新生児期の血中甲状腺刺激ホルモン値測定によるクレチン病のスクリーニングが早期診断に効果をあげている.甲状腺ホルモン製剤の経口投与が有効である.