口蓋図
- 【読み】
- こうがいず
- 【英語】
- palatogram
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 構音運動の際の舌の動きを描記する検査法で用いるもので,オークレイカラス(Oakleycoles,J.)により最初に行われた.口蓋図の製作法は以下の通りである.
1)被検者の上顎の石膏模型上で口蓋床を作製する.
2)口蓋床の表面を黒色に塗装する.
3)口蓋床の表面にグリセリンを塗布し,その上から白色粉末を振りかける.
4)被検者の口腔内に挿入する.
5)一音節の短い単語を発音させる.
6)口蓋床を口腔外に取り出し,その写真を撮影する.
最近では,エレクトロパラトグラムと称される舌と口蓋との接触部を電気的に検出する方法も用いられている.この方法は多数の電極を埋入した口蓋床を用いて,構音時に起こる口蓋への舌の接触部分を検出,表示,記録し,構音障害の診断と治療に応用されている.また,この口蓋図を用いた検査は顎変形症の歯科矯正治療における顎機能的検査の1つであり,筋電図や下顎運動の検査と併用して行い,これらの分析結果と総合し治療計画の樹立と治療結果の評価に用いられている.