口腔奇形
- 【読み】
- こうこうきけい
- 【英語】
- oral deformity
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 胎生期における全個体,臓器系または臓器発育器官において種々の原因により形成異常が生じ,その状態が存続して出生するものを奇形というが,口腔領域に発生する奇形も決して少なくない.口腔の概形は,内側鼻突起,上顎突起,下顎突起などが癒合して形成されるが,その癒合の途中に生じた障害が奇形を発現させる.また,顎骨の内部には将来歯となるべき歯胚が存在し,その形成異常は歯の奇形となる.それらは過剰形成,抑制形成,欠損,癒着,分裂あるいは癒合不全として現れる.
【分類】
1)歯の奇形で多くみられるものは,歯胚の過剰形成による過剰歯が代表的である.そのほかに形態,位置,歯数,萌出,歯質構造などいろいろあるが,これらは真の奇形として考えるよりは,異常という表現が適切である.
2)顎の奇形は小顎症,巨顎症として発現する.
3)口唇・口蓋の奇形は主として裂奇形の形で現れ,口唇裂,口蓋裂あるいはそれらが合併したものとして発現する.
4)舌の奇形には無舌症,小舌症,巨舌症,舌硬直症,正中菱形舌炎,分裂舌,溝状舌などがある.
5)小帯の奇形は具体的に比較的多く認められる.
【原因】内因と外因があり前者は遺伝や体質が関係あるとされ,後者では環境因子によるものが多いとされているが不明な点が多い.
【治療】外見的によく目立つため可及的に正常な形態に近づける形成外科的手術が行われる.また機能の異常,欠落のある場合も少なくないので,その程度あるいはその発育時期などを考慮して形成術が行われる.歯の場合には,補綴的な手法が行われる.