咬合挙上板(咬合挙上床)
- 【読み】
- こうごうきょじょうばん(こうごうきょじょうしょう)
- 【英語】
- bite raising plate
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 混合歯列期の過蓋咬合の治療に用いられ,主に臼歯の挺出により咬合の挙上をはかる目的に考案された装置で,過蓋咬合の動的治療終了後に挙上された咬合を保つことを目的とした保定装置としても用いられる.本装置は上顎のホーレータイプのリテーナ一に類似した構造を示し,口蓋床部に下顎前歯が接する部位がレジンによって平坦に高く盛り上げられている.
1)基本的構造:(1)唇側線(0.7~0.9mm線),(2)斜面板付きレジン床(閉口時臼歯部で1~3mm離開が生じるようにする),(3)クラスプ
2)作用機序:咬合挙上板をいれて下顎を閉口すると,下顎前歯の切縁はレジン水平部に接触し小臼歯部と大臼歯部は離開することになる.咀嚼圧の加わらない臼歯部は挺出し,接触する下顎切歯はわずかに圧下する.その結果,新たな咬合位ができ咬合挙上が起きる.
3)使用法:通常は1日(24時間)の使用とする.
4)適応症:主に混合歯列期を中心とした過蓋咬合症例に用いるが,パーティカルディメンジョンが大きくなる欠点を有する.
→機能的顎矯正法(機能的矯正法),機能的顎矯正装置(機能的矯正装置)