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ゴールデンハル症候群

【読み】
ごーるでんはるしょうこうぐん
【英語】
Goldenhar’s syndrome
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
(同)眼耳脊椎異形成症
 先天性奇形でGoldenharによって1952年に報告された(1)眼球結膜の類皮腫,(2)耳介奇形,(3)脊椎奇形,(4)前額部の突出,(5)小顎症,(6)頬骨の発育不全,(7)口唇裂を伴うとされるが,すべての症状があるとは限らない.原因は不明で遺伝性は認められない.類似した症状の疾患は,第一・第二鰓弓症候群,下顎顔面異骨症(トリーチャー・コリンズ症候群)などがある.診断は特有な顔貌と眼球結膜の類皮腫あるいは脂肪類皮腫の存在と脊椎の異常を有する場合となる.また下顎顔面異骨症は片側性は存在せず,遺伝性のため本疾患とは鑑別される.治療は症状に対する形態的な修復再建治療である.眼球結膜の類皮腫は,腫瘍が大きく視力障害をきたすときは,可及的早期に手術を行う.耳介奇形,小下顎症,口唇裂はそれぞれの手術適応時期に合わせて手術が行われる.口蓋裂に伴う歯列不正には矯正治療が適応される.