歯根吸収
- 【読み】
- しこんきゅうしゅう
- 【英語】
- root resorption
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 生理的なものと病的なものとに分けられる.生理的な歯根吸収は歯の交換期における乳歯にみられる.また,病的な歯根吸収には以下のものがあげられる.
1)局所的疾患によるもの:ホルモン.ビタミンの過剰や欠乏のような全身疾患に加え歯周疾患や根尖性歯周炎による
2)老化
3)過度の外力による吸収:矯正治療,隣在埋伏歯の萌出,咬合性外傷,
4)再植歯における吸収
5)埋伏歯における吸収
6)突発性の吸収
矯正治療による歯の移動と歯根吸収はきわめて密接な関係であり多少の吸収は避けられない.しかし,適正な矯正力により生じる小さな歯根吸収は吸収がセメント質に限局しているためすぐさま細胞性セメント質により修復される.そして,新しいセメント質層に歯根膜線維がとりこまれて歯は正常な機能を保つようになる.矯正治療上問題となる歯根吸収は,吸収が象牙質にまで及び移動される歯と機能の安全性にとって有害とみなされる広範囲な歯根吸収である.偶発事故としての歯根吸収が問題となる場合には次の誘因があげられる.
【歯根吸収の誘因】
1)長期間にわたる前歯の傾斜移動
2)臼歯の遠心傾斜移動
3)歯根面積の小さな歯の長期間にわたる連続的な歯体移動
4)圧下移動(とくに切歯)
5)トルクによる移動(とくに切歯根の舌側への移動)