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歯槽骨

【読み】
しそうこつ
【英語】
alveolar bone
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
 ヒトの顎骨は歯根部を収納する凹窩があり,これを歯槽突起とよぶ.そして歯槽突起は歯槽を形成し,歯槽骨は歯槽を支持する上顎および下顎の一部であると定義されている(Bhaskar,1980).歯槽の入り口を取り囲む自由縁を歯槽縁,隣接歯間の歯槽骨を槽間中隔とよんでいる.単根歯の歯槽は1個,多根歯では各歯根数に応じて隆起した骨壁でそれぞれ隔てられているのでこのような骨の障壁を根間中隔とよぶ.歯槽を形成する骨は外側(口腔前庭側)および内側(口腔側)の皮質骨と歯槽壁と皮質骨の空間を満たしている海綿骨とからなる.従って唇舌的に皮質板(cortical plate)に囲まれた海綿骨の溝(trough of cancellous alveolar bone)ができている.矯正力による歯の移動は海綿骨溝の中で行うべきであり,過度な頬舌的な移動は歯根尖が皮質骨(皮質骨板)に触れて歯根吸収を引き起こす.