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歯列弓の分析(計測)

【読み】
しれつきゅうのぶんせき(けいそく)
【英語】
measurement(analysis) of dental arch
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
 歯列弓の分析(計測)項目は,歯列弓長径と歯列弓幅径に大別される.
1)歯列弓長径
左右中切歯隣接面正中線上の舌側歯肉乳頭の最前部をミッドポイント(midpoint)とよび,この点から左右第一大臼歯の遠心面を結ぶ直線を仮定し,この正中線上の距離を歯列弓長径(コロナルアーチレングス:coronal arch length,CAL)という.左右第一大臼歯の遠心面が仮定した正中線と直交しない場合,左右側別々に計測する必要がある.この長径の計測において,上顎では正中口蓋縫合が正中線設定という点で重要な役割を果たしてくれるが,下顎ではその基準となりうるものがないため,計測上かなりの誤差が生じやすいので注意を要する.計測には顎態模型計測器を使用すると容易である.日本人男女正常咬合者の平均値は,上顎が34.27ア2.83mm,下顎が30.41ア3.82mmである.なお,この歯列弓長径の計測法は種々あり,前長径として中切歯切縁から左右犬歯遠心接触点間の線に対する垂直距離,後長径として中切歯切縁から左右第一大臼歯中心小窩間の線に対する垂直距離を用いるものもある.
2)歯列弓幅径の分析(計測)
歯列弓幅径には,主に左右側犬歯舌面間幅径,左右側第一小臼歯舌面間幅径,左右側第一大臼歯舌面間幅径および中央窩間幅径がある.左右側犬歯舌面間幅径(インターキャナインリンガル:intercanine lingual,ICL)は左右側の犬歯の舌側面間の距離であり,その平均値は上顎が26.32ア2.02mm,下顎が19.67ア1.21mmである.左右側第一小臼歯舌面間幅径(インタープレモラーリンガル:inter premolar lingual,IPL)は左右側の第一小臼歯の舌側面間の距離であり,その平均値は上顎が30.34ア2.09mm,下顎が27.33ア1.31mmである.左右側第一大臼歯舌面間幅径(インターモラーリンガル:inter molar lingual,IML)は左右側の第一大臼歯の舌側面間の距離であり,その平均値は上顎が37.66ア1.95mm,下顎が35.95ア2.04mmである.左右側第一大臼歯中央窩間幅径(インターモラーセントラル:inter molar central,IMC)は左右側の第一大臼歯咬合面中央小窩間の距離であり,その平均値は上顎が49.61ア2.40mm,下顎が42.54ア2.02mmである(松田).しかしながら,歯列弓幅径におけるその計測点は,研究者によりさまざまである.
→歯槽基底弓の分析(計測)