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舌突出癖

【読み】
ぜつとっしゅつへき
【英語】
tongue thrusting habit
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
(同)舌前突癖
 舌尖部で前歯部舌側面を圧迫し,切端を越えて突出させることをいう.単に常習化したものとほかの習癖により二次的に発生したものに区別される.前歯部が開咬状態にある場合は,嚥下時に口腔内の陰圧を維持することが困難なために,その代償性筋活動としてさらに舌の突出を助長することになる.また,異常嚥下癖の誘因として吸指癖(手指吸引癖)などによる既存の開咬があげられることから,複数の習癖の共存はまれなことではない.
【障害】(1)前歯部の傾斜,(2)空隙歯列,(3)開咬,(4)発音障害
【治療】(1)患者に習癖の悪影響に対する説明を十分に行い,認識をもたせる.(2)的確な嚥下ができるように嚥下訓練を行う.(3)舌を正しく挙上させる挙上訓練を行う.(4)舌の前方突出を抑制するハビットブレーカー,リンガルクライブなどの不良習癖除去(防止)装置を使用し異常嚥下癖の治療に準じて治療する.
→舌癖