セメント芽細胞
- 【読み】
- せめんとがさいぼう
- 【英語】
- cementoblast
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- この細胞によってセメント質が形成される.セメント芽細胞は,歯根膜の前身である歯小嚢から分化する.つまり,ヘルトウィッヒ上皮鞘が歯根象牙質表面から離れて,網目状のマラッセ上皮遺残となると,歯小嚢内の間葉細胞が象牙質表面に1列に並んでセメント芽細胞に分化する.セメント芽細胞は,歯根の象牙質の表面に無細胞セメント質を形成した後に,歯根膜中に未分化間葉細胞として存在する.また,セメント芽細胞はセメント質を形成する過程で骨芽細胞が骨細胞になるように自身の周りに形成したセメント質に埋もれてセメント細胞となる(根尖1/3に存在する有細胞セメント質を形成).適当な刺激が加わると,歯根膜中に存在する未分化間葉細胞がセメント芽細胞へ分化するか,もしくはセメント細胞がセメント芽細胞へ脱分化することにより,再びセメント質を形成し始めると考えられている.