脱灰(矯正治療中の)
- 【読み】
- だっかい(きょうせいちりょうちゅうの)
- 【英語】
- demineralization
- 【辞典・辞典種類】
- 歯科矯正学事典
- 【詳細】
- 脱灰とは骨や歯など石灰化組織の無機質(ハイドロキシアパタイト)が溶解し除去される現象をいう.矯正治療中にはブラケット類の口腔内装着または接着によりあらゆる方面から歯は脱灰の危険性を伴う.矯正治療に伴い生ずる可能性のあるものは次のようなものである.
1)ダイレクトボンディング法によりブラケット類を接着する場合,前処置として酸エッチング法が不可欠となる.この操作によりエナメル質表面は白濁や脱灰を起こすことがある.
2)ブラケット,バッカルチューブなどの矯正用アタッチメントの使用により,不潔域が拡大し,それに伴う口腔内の衛生状態の悪化から齲蝕が生じ,歯質の脱灰が起きることがある.
3)ブラケット除去後歯質は5~10μmの表層エナメル質(無定型エナメル質)が喪失し,同部位での歯質脱灰が進行しやすい.
これらの脱灰への対策として次のような処置が施される.
1)患者に対する刷掃指導の徹底
2)接着材,接着操作に付随した方面からの対策
3)フッ化物の応用による歯質強化という面からの対策
これらの3方向からの総合的な対策によって矯正治療中の歯質の脱灰防止が行われている.しかし,なによりも大切なことは歯口刷掃は患者自身の自己責任との自覚である.