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凸型(顔面のタイプの)

【読み】
とつがた(がんめんのたいぷの)
【英語】
convex type(of facial type)
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
(同)コンベックスタイプ
 顔面写真の側貌における顔面のタイプの1つである.一般的にはエステティックラインを基準として判定する方法が用いられ,エステティックラインより口唇が突出している状態を凸型とする.また,前額(眉間点)と口唇とオトガイとを結んだ線を基準線とする場合もあり,その基準線が口唇を中心に凸型を示す状態を凸型とする.凸型の顔は上顎前突で多く認められ,オトガイ部突出型かオトガイ部後退型かが問題となる.凸型の顔貌の場合NB to Pog(mm)がマイナスまたは0となることが多い.なかにはプラスとなり+3.0mm以上のオトガイ部突出型もある.凸型でオトガイ部突出型の側貌をもつ上顎前突は上顎前歯の前傾に比べて下顎前歯は整直されており,顎角が小さく,さらに下顎下縁と顔面頭蓋とのなす角度も小さく,ロウアングル症例(low angle cases)の場合が多い.このような症例では咬合挙上に長期間を要する.しかし,矯正治療後の側貌は良好な状態となることが多い.したがって,側貌という面からは治療結果は良好となる.逆に凸型でオトガイ後退型の側貌をもつ上顎前突は上顎前歯の前傾とともに下顎前歯も前傾されており,FMAが大きく,ハイアングル症例(high angle cases)が多い.このような症例では咬合挙上にそれほど時間を消費しないが,側貌という面から矯正治療結果は良好とはなりにくい.歯列は改善されても側貌は依然としてオトガイ部後退型となることが多い.
→凹型,直線型