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破骨細胞

【読み】
はこつさいぼう
【英語】
osteoclast
【辞典・辞典種類】
歯科矯正学事典
【詳細】
(同)オステオクラスト
 骨吸収に際して現れる多核巨細胞である.2~100個の核を有し,直径は20~100μmで,典型的なものは破骨細胞自身によって形成された骨表面の浅い小窩(ハウシップ窩)に存在する.骨吸収面の破骨細胞には明帯(clear zone)と波状縁(ruffled border)が観察され,明帯でシールドされた波状縁部において,破骨細胞より分泌された加水分解酵素による有機基質の消化吸収,酸によるミネラル溶解と吸収が起こり,骨吸収が起こると考えられている.矯正力を作用させると圧迫側にこの細胞が出現する.適切な矯正力により歯に持続的な圧力が作用した場合,圧迫側歯根膜では血流量が減少し単核細胞が刺激されて36~72時間後に破骨細胞の形成が起こるといわれている.